私が車内急病人になりかけた件について

田園都市線では10日に1回は朝の通勤ラッシュ時に電車内で急病人が出る。これで混雑で5分は遅れている電車がさらに遅れる。常々そんなに急病人が出るものだろうかと思っていたのだが、本日危うくその救護の必要なお客様になりかけた。いや、危なかった。
でもおかげでサンプル数1とはいえ車内で急病人が発生するメカニズムが判明した。以下のような条件が揃うと車内急病人が発生するらしい。

元々体調がよろしくない
今日は目覚めから体調がよくなかった。土日にちょっと体調を崩してしまったのだ。
天気がよろしくない
本日の東京は天気は晴れだったが、昨日は雪混じりの雨が降ったお陰で放射冷却現象がおきてかなり寒かった。
電車がかなり混雑していた
もともと混雑しているのが田園都市線である。僕は混雑を少しばかり回避するために急行ではなく各駅停車にのっているのだけど、この日乗った各停は急行並みに混んだ。
陣取った場所が悪い
先頭車両の運転席の真後ろである。運転席との隔壁があるところで何時のまにやらそこの壁に押し込まれてしまった。このことは二つの悪い要因を生んだ。
酸欠
上に書いたように運転席の後ろの壁のところに押し込まれた。おかげで隔壁と人の壁の隙間に挟まれてしまった。居心地のよい場所ではない。電車は例によって遅れが発生してノロノロ動いていた。周囲の客は全く降りないし、この日車内では空調も動いていなかった。ぎゅう詰めの換気扇が止まったエレベーターに10分くらい閉じこめられた状態に近い。実際かなり息苦しかった。プラシボーかもしれないが、途中駅でホームに降りて深呼吸をしたら大分楽になった。実は車内急病人の原因は酸欠ではなかろうか。
体温の低下
今日は寒かったので電車の車体も冷たかった。上に隔壁と人の壁の間に挟まれたと書いたがこの隔壁がくせ者で、服の上からでも冷たい壁に触れたところから体温がジワジワと奪われていくのがよくわかった。もっともこの壁に寄りかかっていたおかげで立っていられたわけで、壁がなければぶっ倒れて要救護者の仲間入りをしたのは間違いない。

とても目的地まで持ちそうもないと思ったので途中で降りてホームで温かいお茶を飲んで休んだところ電車に乗れるくらいには回復した。午前中は体調がすぐれなかったが、お昼にキムチなものを食べたら立ち直った。かの国の人々は極寒の時に何を食べたらよいかよくわかっているらしい。

というわけで私の貴い犠牲によって車内急病人が発生するメカニズムが判明したのである。以下のような方針をとれば車内急病人になる事態は避けられるだろう。

気分が悪くなったらすぐ降りる
遅刻したくないので頑張って持ちこたえようなどと思ってはいけない。絶対目的地まで持たない。
乗る場所を選ぶ
電車の壁と人の壁に挟まれる場所は避ける。車内中程のややドア寄りに近いところが良さそうだ。ドアの開閉の度に換気がなされるからだ。冬は電車の壁に触れるところ、夏は冷房の風が吹き付けてくるところは避ける。

一番良い回避策は殺人的な満員電車には乗らないなのだが、都心に通勤する限りはこれは無理だわ。