空手家は六本木で探せ!


今朝、通勤電車の車内でこんな映画の中吊り広告が目にとまった。

韓国で今夏一番の大ヒット!『風のファイター』はイ・ビョンホンチェ・ジウ主演『誰にでも秘密はある』や並みいるハリウッド大作を抑え、1週間で100万人動員し、夏休み映画として動員数240万人で1位を獲得した。『リベラ・メ』のヤン・ユノ監督が、シナリオ執筆に3年、撮影期間9ヶ月(2003年8月〜2004年5月)製作費約7億円、日本では姫路、京都、犬山、明治村などのロケを経て、構想から4年ぶりに完成させた史上最強の格闘アクションムービー!

「原作は極真空手創始者として格闘の歴史を築き上げた大山倍達をモデルにした韓国の同名ベストセラー漫画」だそうな。韓国版空手バカ一代*1といったところか。

この映画の上映に合わせて、六本木のアジアン・エンタテインメント・シアター、シネマート六本木では「日本空手映画祭」*2が行われている。映画秘宝が厳選した黄金の空手映画12本をレイトショーで一挙上映という豪華企画である。
やはりあの人達は間違えたのだ。シンガポールからやって来たあの武道家一家である。日刊スポーツに載った詳しい記事*3によると彼らは「白神山地というので『神』のつく名称なら、秘伝書を持つ空手家がいると思った」のだそうな。
彼らは間違っている。空手の神は今日から六本木に降臨するのだ。だからシネマートで映画を見まくって武道家を捜せばよいのだ。ひょっとしたら「日本空手映画祭」に出てくる空手家のうちひとりくらいは、遺言に残されたキーワード、「空手家には2人の娘がいる」「人里離れた場所に道場がある」「彼は60歳だ(現在は65歳)」を満たす人物がいるかもしれないじゃないか。

謎の空手家を青森や福島で捜すよりその方がずっと早いと思うぞ。

「ソーマ」については福島県にも相馬市がある。「北海道ではない北の果て」が相馬市である可能性もある。相馬市に近い富岡町出身で、全日本空手道選手権3連覇し、シンガポール遠征経験もある新極真会福島支部師範の三瓶啓二氏(51)は「極真に秘伝はない。流派が違うのかもしれない」と話している。ただ、故大山倍達氏は65年に洋書で「This is Karate」(翻訳書名「秘伝 極真空手」=76年刊)というタイトルの著作を残しており「秘伝書」が、今は絶版となったこの本を指している可能性はある。