地下鉄の銀パソ

昨日地下鉄で銀パソを使っている人をみかけた。
しかも使っているのが5年くらい前のPC、VAIO-N505シリーズだったから驚いた。今時5年前のPCを使う人だから使い方も気合いが入っている。どのくらい気合いが入っているかというと、バッテリーが凄い。かなりデカめのバッテリーがノートPCの下に座布団のごとく鎮座している。あれはたぶん噂に聞いた、6時間は持つというLLLバッテリーだろう。実物は初めて見たな。
ところでなぜ僕がこんなにVAIO-N505について詳しいかというと、僕も持っているからだ(笑)。
VAIO-N505は、1999年6月、VAIO2周年を記念して登場したB5ノートパソコンのシリーズで、2000年1月まで続いた。実質半年。同時期に出たZ505シリーズは2001年まで続いたことを考えるとかなり短命に終わったシリーズである。
なぜこんなに短命に終わったかというと、はっきり言っちゃえば欠陥品だったのだ(笑)。
まずバッテリーがすぐヘタる。ACアダプターも壊れやすくて三回は買い換えた。それになにより一番困ったのはすぐに熱暴走することだ。
今でこそ薄く軽くはLet,s Noteの合い言葉だが、当時はこの言葉はVAIOが独占していた。だがSonyの場合、薄く軽くに実用的な技術力が追いつかなかったようで、N505のマグネシウム合金のボディはすぐに熱くなって下手するとさわれなくなる。夏場なんかは使い物にならない。
Sonyもこのあたりの欠点はよく承知していたようで、2000年4月には同じB5サイズのSRシリーズを出した。こっちのシリーズは2002年まで続いたところをみると一応の成功を納めたようだ。
まあいろいろ悪口は書いたが、VAIO-N505にはいろいろと遊ばせてもらった。FreeBSDdebianも入れたしなあ。でも問題は仕事には全く役に立たなかったことで、一度プレゼンで使おうとしたら、プロジェクターに繋いだところ再起動を要求され、その通りに再起動させたら立ち上がるまで5分はかかった。もちろんこれは本番での出来事だ(笑)。
ちなみにこのVAIO-N505、いまでも予備役状態で保管されている。しかし電源をいれると15分くらいで熱暴走してフリーズしてしまう。おそらく完全に分解して掃除すればいいのではないかと思うのだが、中が結構精密なのでちょっと手を出しかねている。
そういうわけで今でもVAIO-N505を現役で使っている昨日みかけたサラリーマンのことは大いにリスペクトせざるを得ない。しかしこの季節、熱暴走は怖くないのだろうか。
まあLLLバッテリーなんてものを使っているくらい気合いの入っている人だから自宅にもインタークーラーGTXのようなノートパソコン冷却台を準備しているに違いないのだが。