哲学者の誕生
- 作者: 納富信留
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/08/08
- メディア: 新書
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
Amazonでは書名が「二十世紀の自画像」になっている。修正依頼は出したのだけどまだ反映されていないようだ。
ソクラテスをプラトンの呪縛から解放する本。プラトンに比べ二流視されてきたクセノフォン以下の著作を正しく評価し、ソクラテス派、あるいはソクラテス文学と呼ぶべき知的文脈の中にソクラテスを置き直し、古代ギリシャにおける哲学誕生のプロセスを検証する。
なおアルキビアデス萌えの人は必読。第5章にはその名も「アルキビアデスの誘惑」という題名が冠されており、プラトンを始めとするソクラテス派の著作の抜粋を駆使してソクラテスとアルキビアデスの関係を検証している。失われたソクラテスとアルキビアデスとの対話編を断片から復元するくだりは、引用元となったキケロに「パラフレーズしている」と文句をつけるなど、かなりスリリングである。