ソラリス

年末である。年末進行中である。リーマンなプログラマーの年末は二つある。3月末と9月末である。12月のアレは単なる骨休めに過ぎない。
そんなわけで待望の本をせっかく手に入れたはいいが、しばらく読めそうにない。

ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)

ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)


それでもコンパイル待ち時間中に訳者後書きだけは読んだ。「愛を超えて」と題され、従来のタルコフスキー的、あるいはソダーバーグ的な読み方。宇宙のこちら側だけでドラマが進行することに対する異議申し立てとなっている。この点については僕も同意見である。「ソラリス」において重要なのは他者性である。この他者性が次の「砂漠の惑星」(早川文庫 絶賛絶版中)を経て、「天の声」(スタニスワフ・レム・コレクションで刊行予定)で我々の手の届かない宇宙と認識の地平の彼方へと去っていくのである。

さて、「ソラリス」が出たはいいが、次はなんだろう?順番からいくと未訳の「フィアスコ」だろうが、サンリオ文庫版の深見弾氏、吉上昭三氏の訳業がベースになっている「天の声・枯草熱」という線もありそうだ。とにかく次巻がまた一年半後というのはやめてね。

追記
空き時間中に後ろから読み始め中(笑)