選挙

今朝,駅前に青地に白文字で「バックアップ参議院」と書かれた幟が二つほど立ち,白いワイシャツ姿のおじさんがビラを配っていた.
政党名が書いてないところを見ると選挙の公報活動らしい.税金の無駄遣い朝からご苦労様と思ったが,おじさんの脇に腰の高さくらいの看板があって,白地に青文字でこう書いてある.「比例区自民党へ」
なんかセコイな.
ちなみにおじさんたちは無言でビラを配っていた.この点は高く高く評価する.こういう静かな選挙活動は朝から拡声器でキンキンやるのが大好きな共産党あたりには是非見習って欲しいが,そうであればなおのこと,自民党の襷をかけて,幟にもはっきり自民党と書くなどして,立場を明確にして欲しかった.「バックアップ参議院」という幟はあまりもあいまいで,選挙公報の振りをしてビラを押しつけようとしていると邪推されてもしょうがあるまい.
それにどうもこの自民党の静かな選挙活動は,選挙民の耳を配慮してのことではなく,今回の参議院選挙における選挙戦略の基本方針から来ているのはないかと思われる.会社に来る途中に自民党の選挙ポスターを観察したのだが,小泉総理の写真の中央に小さく「比例区自民党へ」と書いてあったり,白地に青文字という涼しげなポスターに「比例区自民党へ」と書いてあったりする.他党の赤文字や黄色字のポスターに比べソフトな印象を受ける.どっかの広告代理店の入れ知恵だろうし,差別化戦略としては有効だろうが,「自民党に清き一票を」というメッセージを強く全面に打ち出さない選挙戦略というのはどうだろうね?
たぶん今回自民党は選挙をやりたくないのだろう.すくなくとも投票率が上がるような事態は望んでいないのだろう.だから寝た子を起こすような選挙活動はやらないのだろう.選挙があるという事自体,都市部や浮動層の選挙民には知って欲しくないのだろう.彼らに投票所に足を運んでもらっては困るという分析があるに違いない.
政権を維持するという立場からは有効な戦略だとは思うが,何かが間違っているのも確かだ.

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.hack//ZERO(2) マインドケージ

ここまで来ると執念で追い続けるしかないのだがMANGAOH CLUBに8/1発売説あり.

MANGAOH CLUB
http://www.mangaoh.co.jp/php/data_product.php?&i_prd_code=79984

でも角川公式には出てないのでどうだろうか.
表紙絵は出来ているらしいのだが,こうも遅れるのはくそ忙しすぎる(げんしけんの脚本もやるらしい)横手美智子の問題かな.

追記
某書店に七月下旬の張り紙あり。六月下旬の上に貼られているが。

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蒼穹のファフナー(感想なし)

見るの忘れた(爆)
でも各所の感想を見ると電撃大王のコミカライズ版を読んだ感想"エヴァやん"は全く正しかったらしい.
一応シナリオコーディネーター冲方丁なわけで,SF方面の反応が気になるが,なんか「戦闘妖精 雪風」のOVA版みたいに日本SF界としてはなかったことにされて終わりそうだ.

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パウエル長官、「YMCA」替え歌を熱唱

パウエル長官は黄色い作業帽をかぶり、ハンマーをベルトにかけて建築作業員に扮し、ビレッジ・ピープルのヒット曲「YMCA」の替え歌を歌い踊った。替え歌の歌詞は「ブッシュ大統領が僕に言った。『コリン、国務省をまかせたよ』って。何とも辛い立場だ」というものだった。

写真はこちら.必見である.

パウエル米国務長官が「YMCA」を熱唱
http://www.asahi.com/top/update/photonews/0703/TKY200407030207.html

衣装まで用意するとは
ASEAN地域フォーラム閉幕後の夕食会の恒例行事らしい.
日本も川口外相が出席したはずだが,2日夜、ジャカルタを発ったそうな.
逃げた?

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堺港攘夷始末

堺港攘夷始末 大岡昇平
中央公論新社 ISBN:4122043743

慶応4年2月15日,泉州堺港にて警備の土佐藩士が仏軍水兵に対し発砲,11名を死に至らしめる,この変事は翌3月16日,土佐藩士11名が責めを負って切腹することで一応の決着をみた.いわゆる堺事件であるが,本書はこの堺事件を題材とした大岡昇平の遺作である.去る6月に限定復刻されたがAmazonでは全て売り切れた模様.
とてもやっかいな本.大岡昇平は執筆に構想十年をかけたが,かなり以前から堺事件を巡る論争の渦中にあり,この本の周囲は維新史や国文学の地雷原になっている.最大の地雷は同じく「堺事件」を著した森鴎外だ.
毀誉褒貶が激しい本で「堺事件」の真相を明らかにしたという評価もあるが,僕は単に真相が「藪の中」であることを示しただけだと思う.当事者の証言は事件勃発直後から食い違い,事件が政治性,思想性を帯びているが故に粉飾が多い.大岡昇平は当時の記録を一字一句のレベルまで検討して真実を見いだそうとしているが,成功しているとは言い難い.
大岡昇平の主張にはついてはこれを鵜呑みにするのは危険で,疑問点があればノートに取って調べる必要がある.僕も読んでいて2,3疑問点を見付けた.しかしこれらの点を真面目に検証しようとすると,維新史や文学史の深いバックグラウンドが必要で,専門の研究者でないと手に負えないだろう.僕の手には余る.
事件があった慶応4年2月15日は鳥羽伏見の戦い(1月3日)の直後で,まさにこの日,徳川慶喜征討軍が京より進発せんとしていた.また維新政府の対外方針も攘夷から開国和親へと変わり,事件前日の14日には大阪で諸国外交団による天皇謁見についての協議が行われていた.その一方で堺事件の責任者,土佐藩警備隊司令箕浦猪之吉は時流に乗り損ねた攘夷論者であった.堺事件はそのような歴史の転回点に起きた悲劇であり,箕浦猪之吉,並びに共に切腹を申しつけられた10名の土佐藩士は,歴史に切り捨てられた犠牲者と言えよう.堺事件はこの後,戊辰戦争を経て西南戦争へ至る相克の歴史の端緒となったのである.

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