一太郎 文藝

株式会社ジャストシステムは、小説、俳句・短歌、自分史などの文芸活動に取り組み、プロを目指している方、自費出版に興味を持ち、趣味で積極的に活動されている方向けに最適な日本語ワードプロセッサ一太郎 文藝」を、一太郎20周年を記念して2,000本限定で、9月22日(木)より発売します。希望小売価格は、50,000円(税別)です。 

大昔なんかの作家協会が、作家がワープロについてぶつくさぶつくさ文句を言う本(超意訳)を出した事がある。
それ読んで、あまりのわがまま振りにソフト屋として腹が立ち、だったらおまえらで金集めてジャストに作家専用のワープロソフトでも作ってもらえと思ったものだ。
それから月日が流れてついに作家専用のワープロソフトが登場したのだけど、このワープロソフトの機能というか特徴にはなんか変な匂いがするのだ。

  • 創作意欲を刺激する、20字×20行の縦書き原稿用紙の画面を標準のインターフェース
  • 市販の文芸書と同じ体裁となるテンプレートを多数用意
  • 小説や新書、辞典などに広く使われ、明治以来、文芸作品の主流をなしてきた風格のある美しい、大日本印刷株式会社の「秀英体」フォント
  • 康煕字典を典拠として作られてきた明治以来の活字字体、いわゆる康熙字典
  • 「歌記号」や「より」など、文芸書で使われる記号を辞書に登録

なんというか、非実用的というか、はっきり言えば趣味、ある種の高級文房具と同じ匂いがするのですよ。「職人さんが一本、一本手作りで」とか「創業以来の伝統を大切に守っています」とかそういう世界。持っているだけで満足できる道具ってやつ。値段的にも5万円というと高級万年筆と同じくらいだ。
一太郎も実用ソフトの世界ではやっていけないので、高級文房具の世界にいってしまうのだろうか。