ルーツというものを真面目に考えてみる

46年ぶり越県合併が決定 長野県山口村が岐阜県
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050117-00000073-kyodo-pol

以下私事めいたことを。
僕は宮城県で産まれた宮城県人だが、祖父、祖母は秋田出身である。
まじめに追跡したことはないが先祖は秋田藩士だったらしい。
宮城つまり仙台藩秋田藩の関係というのは実はかなり深刻なものがある。
戊辰戦争において東北の諸藩は奥羽列藩同盟を結成し、官軍に対抗した。この奥羽列藩同盟は結局は敗れ去るのだが、敗北を決定づけた要因の一つに秋田藩の裏切りがある。
秋田藩は周辺の諸藩からの圧力を受けて一応は奥羽列藩同盟に加盟したのだが、結局官軍側に寝返る。そして秋田藩の動きを察知して説得に赴いていた仙台藩の使者を惨殺するという暴挙に出る。
このため維新後、秋田と周辺の庄内や仙台との関係が悪くなり、仙台では秋田県出身者に対し罵声を浴びせかけるなどといったことが大正か昭和の始めまで起きていたとか。
しかも秋田藩というのは佐竹家で、佐竹家はもとは常陸の国の大名で戦国時代においては伊達家と争ったのである。伊達政宗佐竹義重のライバル関係は有名である。
以上の歴史的経緯から見て、ルーツを真面目に考えると宮城県はともかくその先の伊達六十二万石の誇りとやらを背負い込む資格が僕にあるかどうかは甚だ怪しい。
そういうわけで「郷土の誇り」を素直に語れる人はうらやましいとは思うし、足下は大丈夫かねなんて意地悪なツッコミもしてみたくもなる。

ちなみに康夫ちゃんは東京生まれだが小学校のころ長野に転校して高校まで長野だったそうな。