ハウルの動く城

見た事をかなり後悔。
ラピュタをメインに千と千尋ナウシカ手羽先や尻尾、それに紅の豚の豚足をぶつ切りにして魔女の大釜でグツグツ煮込むとああいう映画ができるらしい。
必然性のないセルフパロディが目につく。宮崎駿らしいという映像を寄せ集めただけの映画である。
ちなみにわけわからんという評もあるらしいがメッセージは明確である。脱オタク、脱ニート、脱引きこもりである。
ハウルカルシファーと結んだ契約、そしてその力によって動かされているあの城は、オタク人種などが依存しがちなジャンクなものの象徴で、そういうジャンクからすっぱり手を切って女の子とくっついて家族を築けというお説教映画なのである。だから最後には城はすっぱり無くなるのだ。
しかし宮崎駿センセイ。何を選ぶかは人の好みだが、僕の好みから言えばクルスクに出陣したポルシェ・タイガーなんてものの出てくる漫画(「豚の虎」、「宮崎駿の雑想ノート」収録)を書いた人にそれ言われたくないわ。あんたがそれ言うのは切腹に等しい。
ひょっとしてこれ、引退宣言で最後の大放出なのかね?

追記
ハウルが軍務から逃げ回っているというのも、ちゃんとした職に就かないというのを連想させる。いつまでも独身で遊んでないで定職に就いて結婚しろとサリバンお母さんが怒っているのである。だからソフィーとくっついたところでハッピーエンドなのだ。