オープンソースは電子投票の主役となるか?

カリフォルニア大学デービス校の学生で非営利組織Open Vote Foundation創立者のScott RitchieがOSCONオライリーオープンソース会議)の講演を引き受けたとき、彼はその講演で、自分が米国の選挙への導入を推進してきたオープンソース電子投票ソフトウェアが放棄されかかり、よりプロプライエタリなアプローチが推進されつつある状況について語ることになるとは思ってもいなかっただろう。

GPLで公開された電子投票ソフトウェアが,同じ名前のプロプライエタリソフトウェアに書き換えられてしまう顛末.

4年前、選挙をめぐる論争や疑問を回避する策を探していたオーストラリア政府は、電子投票システムの公募を実施した。当時、Linuxcare社のOzLabs研究・サポート部門に勤務していたAndrew Tridgellは、その募集に応じるために尽力した1人である。

「政府の入札手続きはかなり形式張っていて、自分たちの弱点は形式的なプロジェクト管理とプロジェクトの入札の面にあることに気づいたので、その分野での経験が我々よりもずっと豊富なSoftware Improvements社と提携して、共同提案を行うことにしたのです」とTridgellは回想する。「我々が入札に勝てた理由の1つは、オープンソースのソリューションの方がシステムの透明性や信頼性が高められるという我々の主張に政府が共感してくれたことでしょう。我々の提案は技術的にも非常にしっかりしたものでしたが、オープンソースの要素が有利に働いたことは間違いありません」

Linuxcareが経済情勢によってレイオフを余儀なくされている中で、eVACSの技術者たちはプロジェクトの継続を望み、Tridgellによると、プロジェクトの指揮権をSoftware Improvementsに正式に引き渡したという。

オーストラリアの選挙で使われたコードの最終バージョンは、オーストラリア首都特別地域の選挙委員会によってGPLのもとで公開されたが、Software Improvementsは現在、オープンソースから離れて、同社が「コントロールされたオープンソース」と呼ぶ方針に転換しつつある。だが、電子投票の専門家から見れば、これはプロプライエタリなシステムに等しい。

問題はこのSoftware Improvements(http://www.softimp.com.au/)って会社なんですが,トップページにいきなりDefenceとかいうキャプションのついた空母の写真が出てきます.本職は航空宇宙,及び軍事関係のソフトウェアの開発のようです.
こういう会社にソースを引き渡したのが間違いかも.

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