Orkutと復讐クラブ

最近あちこちというほどでもないが,Orkut入りましたみたいなのが散見される.
何でも極一部のエリート及びそのエリートから認められた人間しか入れないハイソな社交倶楽部らしい.いまでもあるんだろうけど欧米の格式の高いなんちゃら倶楽部のNet版なのだろう.
そういうのに縁がない人間としては毒を吐いてみたくなったが,ふと諸星大二郎の「復讐クラブ」を思い出した.(諸星大二郎自選短編集 (1)ISBN:408782618X,)
主人公は冴えないサラリーマンで,職場でいつもいじめられている.その彼はふとしたきっかけから復讐クラブなるものの存在を知る.そのクラブに入ると,自分の気に入らないあいつに復讐クラブが代わって制裁をしてくれるのである.その代わり自分も誰かの気に入らない奴に制裁をするというノルマが課せられるのだ.
完全匿名とはいえ立派なソーシャルネットワークであろう.
執筆は1979年.
この事実を持って今ごろOrkutだのソーシャルネットワークなどと騒いでいる連中は四半世紀遅れていると断言できる.「生物都市」以来の諸星大二郎ファンである僕にはこう断言する資格がある.
よし,勝った.

追記
これだけ書くとソーシャルネットワークとは違うと言う人もいるかもしれないが,衝撃的な結末が待っていて,マジでソーシャルネットワークなのだ.一読の価値はある.

[permalink][contents][page top]