Marimba創設者、会長職辞任へ

http://www.zdnet.co.jp/news/0311/20/nebt_16.html

以下は年寄りの思い出話なので読み飛ばすのが吉である.
私が技術屋として人様に自慢できる数少ない点の一つ*1は,日本で行われた最初のJava Day 「Java Day Winter'95」を見に行ったことである.当時日本でJavaを知る人間はそう多くなく,翌日の新聞や翌月の技術雑誌あたりでデカデカとデビューを果たすことになる.
この最初のJava dayについてのネット上のリソースは全く存在しないようだ.個人的ホームページ自体珍しかった時代のことで,googleで調べた限りではJavaHouseのMLのアーカイブが唯一のものらしい.Java Day Winter'95あたりから始まるスレッドがそれである.私と同じくらいJava年寄りの人は読むと涙腺が緩むので止めた方が良い.
ちなみにこの時もらったパンフの類は会社の引越しの時に処分したがDuke君の陶器のカップはどこかに大切にしまってあるはずだ.さらに言えばいろいろお土産をもらったにも関わらず,このJava Dayはタダだった.黎明期はまあそんなもので,確か翌年あたりから万単位で金をとるようになった.翌年のJavaDayでもらったステンレス製のカップは丈夫なのでいまだに会社で愛用している.
で,この時のJava dayの講演者の一人がArthur van Hoff氏で当時はSunのエンジニアでHotJava(そこの貴方,涙がでてきたでしょう?)というJava Web Browserの開発をしていた.このArthur van Hoff氏ら数名のSunの技術者がSunをスピンアウトして作ったのがMarimba社であった.
このMarimba社の主力製品だったのがCastanetである.もはや過去の遺物なので解説はしない.興味のある方は以下の記事を読まれるがよろしい

「Marimba Castanet 概要とコンテンツの紹介」レポート
http://www.java-conf.gr.jp/event/97seminar/970521/sons.html
もっとも注目される「情報発信の真髄」を探れ,サーバ・プッシュ技術革新,Marimba , Backweb
http://www2.baywell.ne.jp/trisec/plugin/iplug12.htm

残念ながらこの手のサーバ・プッシュ技術はみな不発に終わり,Marimbaも別方面に転進を余儀なくされた.経営がうまく行っているかどうかは知らないし関心もない.
Arthur van Hoff氏はMarimbaを離れたようで,今年の2月くらいにStrangeberry(http://www.strangeberry.com/)という会社を立ち上げた.Zero Configure Networkを専門とする会社でApple RendezvousJava 実装 Java Rendezvousリリースした.
Arthur van Hoff氏の写真はここで見られる.あの時は眼鏡をかけていたし,もっと若かった.8年も前のことだもんな.でも技術屋というよりはプロレスラーみたいだと思った印象は今でも変わらないように見える.

*1:あとはVisual Basic V1.0の英語版を買ったこと,DOS/Vマガジンの創刊号を買ったこと,FM TownsLinuxを使ったこと,US RoboticなPalmPilotを持っていること,くらいか.飛びつくのは早いがどれひとつとしてモノにはならない