仙台駅前の魔窟
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仙台土産(爆)
仙台駅前には恐るべき魔窟がある。
それはジュンク堂仙台店…も充分魔窟なのだが、このジュンク堂が入ったビルのさらに上の階にある喜久屋書店漫画館。漫画館といってもCD,DVD、フィギュアなども扱うライトなオタクの殿堂*1である。この書店には入ったら最後、何か買わずには出てこれないという強力な呪いがかかっており、今回もまたひっかかってしまった。しかも1冊ならまだしも4冊。
きっかけは平積みされた「コーセルテルの竜術士物語」1,2巻*2に目が止まったことで、「とても売れてます」などと書かれたカードが上にのっかていたのである。僕はこの手のほのぼの系癒し漫画には絶望的に弱く、「コーセルテルの竜術士物語」は1,2巻ともに持っている。オタという人種には自分が気に入っているアイテムが他所で誉められているのを見ると我が事のように喜ぶセカイ系的な特質がある。だから平積みされた「コーセルテルの竜術士物語」を眺めつつ「ここの店員さんはセンスがあるのう」と勝手な感想を覚えたりした。
ああところで、平積みされた「コーセルテルの竜術士物語」の隣に置いてある緑色の背表紙の本「コーセルテルの竜術士」って何?
タネを明かすと、元々「コーセルテルの竜術士」はクリムゾンという集英社の雑誌に連載されていたのだが、このクリムゾンが廃刊になり、ZERO-SUMに移って「コーセルテルの竜術士物語」になったという経緯がある。
こういう経緯は後で調べて分かった事だ。だがそんな事情はわからなくても、「コーセルテルの竜術士」第4巻の裏表紙に書かれた「書き下ろしエピソードを満載して贈る最終巻」という文句を読めば、こちらも一応大人であるから、裏に大人の事情があるに違いないという見当はつく。しかもこの本、「発行創美社」という烙印が押されているではないか。これは「その辺の本屋では簡単には手に入りません」という印である。もう四巻まとめてこの場で保護するしかないのである。こうして喜久屋書店の呪いがまた発動してしまった。
そういうわけで賢明なる読者諸君。もし君に何かの烙印が押されていたり、フラグが立っていたり、アトリビュートがついていたりするのであれば、仙台に立ち寄った時には、仙台駅前イービーンズビル8階にある喜久屋書店には絶対に近寄ってはならない。ここは足を踏み入れた者を無傷では逃さない棘の園である。そしてこの棘の園にはオタ系アイテムという、烙印が押された生け贄を誘い込まずにはおかない妖しい薔薇が咲き乱れているのだ。
*1:ヘビーなオタクの殿堂はまた別にある