オンラインゲームのアイテム収集に「下請け労働者」が出現

欧米では近ごろ、ゲーマーたちでさえ、単調で骨の折れる作業を中国やロシアといった他の地域に下請けに出している。

多人数同時参加型オンラインゲーム(MMOG)の世界では、以前から、実際にプレイして入手しようと思えば何時間もかかるゲーム内の仮想アイテムを、現実世界のお金を払って購入するという近道が使われている。そのため、余分なアイテムや、もうやめてしまったゲームで使っていたキャラクターを売り出して、オフラインの収入源にする人さえいるほどだ。

 ところが最近、為替レートや国家間の収入格差という現実によって、豊かな国と貧しい国という現実世界の関係が、バーチャル世界にまで反映されつつある。富裕な国のプレイヤーたちが、ゲーム内でより有利なポジションを手に入れたり、ゲームの単調で退屈な部分を抜け出すためだけに気軽に数百ドルを支払う一方で、貧しい国の一部の人々が、ゲームを一日中プレイしてゲーム内の仮想通貨やアイテムを集め、現実の金銭を稼いでいるのだ。

 彼らはいわば「通貨稼ぎのゲーム労働者」で、稼いだゲーム通貨やアイテムを企業に売っている。そして企業はこれらのアイテムを、お金を出してでも手に入れたいというプレイヤーたちに提供している。

 たとえば、起業家のバレリー・マーカロフ氏は、ロシアの労働者たちに週およそ100ドルの基本給を支払い、ゲーム内通貨を稼がせているという。マーカロフ氏はこの通貨を、香港に本拠を構えるゲームアイテムの大手販売企業、インターネット・ゲーミング・エンターテインメント(IGE)社に販売している。労働者は生産性が上がるほど多くの収入を得られ、1週間に500ドル稼ぐことも可能だとマーカロフ氏は話す。

ゲームにおける南北問題の発生。

このようなやり方は、金銭のためにプレイする労働者たちに現実世界での利益をもたらしているかもしれないが、ゲーム世界では逆に不利益をもたらしている。同じくファイナルファンタジーXIのプレイヤーであるジョン・マーフィー氏によれば、一部のゲーマーが通貨稼ぎの労働者たちを追い出しにかかっているという。

「何人かのプレイヤーが仲間を集めて、こうした人々の邪魔をしている」とマーフィー氏は話す。大勢のプレイヤーが集団になって、ゲーム労働者が通貨を稼ぐのを妨害するのだ――中には、不快なキャラクターを「殺す」場合もあるという。「こうしたギル転売屋たちのところに、たくさんのモンスターを連れてきて襲わせるのだ」

戦争ですな
解としては、経験値やレアアイテムといったユーザーが欲しがるものをゲーム運営会社がプレイヤーに直接売却するのがよいかと一瞬思ったが、その場合でも「正規の値段よりお安くしまっせ」みたいな商売が成り立つのだろうな。
ううむ。


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