スキル

アーカイブに上がっていないので,直接リンクできないのだが,先ほどlinux-users MLにITRONからLinuxへの移植方法で,基本概念レベルで分からない所があるから教えてくれという投稿があった.社内には組み込みLinuxの経験者がいないらしい.
似たような立場にある身としては大いに同情する.
今時,数ヶ月くらい勉強したくらいで,その分野で飯が食えるようなレベルにはなりませんという話は以前にもしたっけ?みつからないな.
あるところでAさんがある分野でド素人レベルで悪戦苦闘し,別のところでその分野の専門家Bさんが別の分野で悪戦苦闘する.しかもBさんが悪戦苦闘している分野がAさんの専門領域だったりすると最悪.無駄としかいいようがない.
少なくともファーストリリースくらいは素直に専門家雇えよ,素人が変なもの作るよりずっと安上がりだって,ということを柔らかい表現で述べたレポートを出したが見事に無視されたぜ.余計な出費が嫌なようだが,ライフサイクルコストを考えればそのほうがずっと安上がりだし,製品開発にその程度の追加出費すら惜しまれるような代物は開発しないほうがまし.費用対効果という考え方が欠けている.
間違って作っちゃって,しかも少しは売れたものだから,存在するだけでユーザーへのサポートコストだけはひたすら食っていく,あれとかこれとか出すような会社だもんな.
でも世の中そういうものだし,目先のわずかなことに捕らわれてそういう決定をする上司や経営者が大勢居る.どうも技術者が少しでもひましているのが許せないらしい.しかし技術者,特に好奇心旺盛な技術者は,下手にくだらない仕事で忙しくさせておくよりも,適当に暇にさせておいたほうが,勝手にスキルを向上させるので会社にとっても大いに有益だと思うのだが,そういう発想は馬鹿だからしないんだろう.そういうアホな上司や経営者も,上司や経営者の専門家に取って代わってほしいものだ.
やはり雇用がかなり流動化しないと幸せな世の中はこないな.

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