店員さんがすすめる良品ステーショナリー


店員さんがすすめる良品ステーショナリー (シリーズ知・静・遊・具)

店員さんがすすめる良品ステーショナリー (シリーズ知・静・遊・具)

  • 作者: シリーズ「知・静・遊・具」編集部
  • 出版社/メーカー: ロコモーションパブリッシング
  • 発売日: 2005/07/27
  • メディア: 単行本
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やっと購入。
表紙のサムネイル画像を見ると、「デザインステーショナリー―やっぱり文具が好き! (エイムック (916))」のようなMook本に思えるのだが実は書籍である。だから雑誌のコーナーには置いてないので注意。単行本でこのような本を置いてある書店はそう多くはないと思われる。どうしても欲しい場合はAmazonで注文した方がいいかもしれない。
文具ショップの店員さん61名が選んだ文房具をコメントとともに紹介している。ただこの選らばれた文房具の顔ぶれが少し気にくわない。この本で紹介されている文房具は趣味性が高すぎる。
たとえば巻頭いきなりモンブランの定番万年筆マイスターシュテック149が出てくる。この一本7万円の万年筆は誰もが手にできるような代物ではない。これは趣味の物の領域である。
また原稿用紙が4種類も紹介されている。この原稿用紙を4種類も並べるあたりが趣味としかいいようがないのだが、その原稿用紙というのが丸善、相馬屋、満寿屋、伊東屋の原稿用紙である。どこにでもあるようなコクヨやLifeの原稿用紙は紹介されていない。ノートの部類でも同じで伊東屋丸善のオリジナルノート、あるいはMoleskineといった輸入物のノートはあってもどこにでもあるようなCampusノートやツバメノートはない。誰でもどこでも手に入る身近な文房具はこの本から排除されている。
この本に出てくる文房具を実際に手にとって試してみる機会に恵まれている人間はそう多くはいないだろう。神楽坂の交差点の少し手前にあるどうみても普通の文房具屋の相馬屋に行って、ガラスケースに陳列されている原稿用紙を出してもらい、280円の商品をこんなに丁寧に梱包してもらっていいんだろうかと当惑するという経験が出来る人間は首都圏在住の暇人に限られる。
こういう趣味性の高い文房具を並べておすすめの良品と称するのは正直気に入らないのである。もっともモンブランは149はないが146は持っていたり、丸善、相馬屋、満寿屋、伊東屋の原稿用紙は買ったことのある人間がこう言ったところで説得力は皆無なのだが。でも相馬屋と同じ神楽坂にある山田紙店の原稿用紙は買ったことがないと書けば少しは説得力が……出てこないな。