小泉首相との会談中止、中国副首相が急きょ帰国へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050523-00000204-yom-pol

幼い子供が泣きわめいていくらなだめてもいっこうにらちがあかない時、乳母はよく、その子の性質や好き嫌いについてまことに気のきいた推測をするものだ。遺伝まで引っぱり出して、もう父親そっくりだなどという。そんな心理学的な試みを続けているうちに乳母はピンを発見したりする。ピンが全ての本当の原因だったのだ。

(中略)

行儀作法こそが第一だと言ったタレイランは、彼が考えたより以上のことを言った事になる。人の気を悪くすまいという心づかいから彼はピンをさがし、ついには見付けたわけである。今の外交官はだれも、産着のピンの付け方をまちがえている。そこからヨーロッパのいざこざがもちあがる。

アラン 幸福論 (集英社文庫) 9-10ページ

アランの名著「幸福論」に収録されたプロボの一編「名馬ブケファラス」からの引用。
発表されたのは1922年でアランは執筆に際して第一次大戦および大戦後の混乱を念頭に置いていたのは間違いないだろう。
この引用部分は「ひとりの子供が泣きわめくと、ほかの子供たちも泣きわめくものだ」と続いている。
今の僕には不吉な予言に思える。