補陀落渡海

補陀落(ふだらく)渡海
http://d.hatena.ne.jp/pavlusha/20050209#p1

大昔に聞いたラジオドラマのことを思い出した。
元は小説だったかもしれない。

えらい辺鄙なところにある海辺の老人病院。
はっきり言えば姥捨て山なのだが、そこに主人公(何者かは忘れた。誰かの息子だったかも)がやって来る。
そこの所長にどうも老人達の間におかしな動きがあって探って欲しいと言われて調べる。確かに怪しい動きはあるのだが、確証は掴めない。
その晩所長室に泊まった主人公は外が騒がしいので出ようとするとドアが開かない。所長と二人でドアをぶち破って出て行くと、浜辺には老人達が集まっている。
海には小舟が3艘。それぞれ白装束の老人が乗っている。
そして老人達がお経を唱える中、白い帆を張った小舟は暗い沖合へと向かっていくのであったという、けっこう怖い話である。

この補陀落渡海は自分たちを見捨てて無力者扱いしている世間へのあてつけとか抗議の意味があったらしい。