一応松下を擁護してみる

  1. 特許という資産がある以上、有効活用しないのは不合理である。
  2. 松下側によると、松下はジャストに対しライセンス契約を申し入れていたが、ジャストはこれを拒否していた。
  3. 現行法制下では「被告は製品1本あたり金○○円のロイヤリティを支払う契約をせよ」という判決を求めることはできない

というわけで裁判に負けた以上廃棄という判決が出るのは必然。
しかもまだ一審なんでどこかで和解して終わりになりそう。むしろ裁判に負けて勝負に勝ったのかな。ジャストは。まさか自爆戦術?
また判例随想#15によると、この一つ前のジャストの方が勝った裁判にはこういう背景があるらしい。

本事件は、X(ジャストシステム)は、X製品(ジャストホーム2家計簿パック)がプリインストールされたパソコンを販売していた訴外ソーテックに対して、Y特許(上記の'236特許)に基づく警告や仮処分申請を行ったY(松下)に対して、X製品に対する差止請求権不存在の確認と不正競争防止法2条1項14号(営業誹謗行為)に基づく損害賠償等を請求し、その反訴としてYがX製品の差止を求めたものです。(なお、差止請求権不存在確認の請求は、Yが反訴として差止請求を行ったことから確認の利益がなくなったとして却下されています。)

というわけで松下がソーテックに対して売っていた喧嘩をジャストが買ったという構図があって、単純に松下がジャストをいじめているというのは当てはまらないし、またワープロを作っていない松下がなぜジャストをいう非難もあたらない。やっている事はまったく感心できないけど。

この判決随想によると、ソーテックはカシオにもいじめられたらしく(こちらは勝訴)、新興PC企業を潰そうという談合でもあったのかね。

追記

ジャストシステムからメールが来た。

一太郎・花子に関する報道につきまして
http://www.justsystem.co.jp/msg/index.html
  • 判決は不服であり控訴
  • 仮執行宣言がないので判決は確定していない
  • 一太郎2005」、並びに「花子2005」については予定通り発売