クルド人送還「何ら違反ない」 法務省、国連機関に見解

http://www.asahi.com/national/update/0125/037.html

かなり面倒な問題。

  1. 国連難民高等弁務官事務所UNHCR)は難民と認定
  2. 一方日本国政府は高裁判決により難民と不認定。主な理由は迫害を受けているという主張は虚偽であったということ

以下のBlogのコメント欄などを読むと、「主な理由は迫害を受けているという主張は虚偽であった」という高裁の認定のおかげで支援者の方々の論理は「UNHCRが難民と認定したから難民」というところに後退せざるを得なくなっているような印象を受ける。私の考えではこの人達はこうだから難民なのですと主張しにくいのですね。

私的スクラップ帳 難民認定を求めるクルド人家族
http://agata.ciao.jp/blog/archives/000073.html
tonarino.net Refugee vs Immigration Authorities/偉大なる入管
http://tonarinoanoko.seesaa.net/article/1667800.html

僕もUNHCRの認定を優先すべきだと思うが、その一方で「UNHCRが認定したから難民」という主張はある種の権威主義であって、外部に対する説得力には欠けるとも思う。可能性は0だがUNHCRが「実はうちも間違ってました」なんて認めちゃたらどうするのかね。
こういう主張は虎の威を借る狐という印象を受けるし、左翼とかそういう方面が不評を買うのもそういうところだろう。借りてきた正義で人を威圧するのは簡単だし、正義を借りてくるのも簡単なのだ。
外野的で月並みな感想だけど、Blogは面白いなあと思ったし、ある運動やら思想やらなんやらをある特定の個人なり事件になりに賭けてしまうのは危険だなとも思った。