ドイツ傭兵(ランツクネヒト)の文化史
ドイツ傭兵(ランツクネヒト)の文化史―中世末期のサブカルチャー/非国家組織の生態誌
- 作者: ラインハルトバウマン,Reinhard Baumann,菊池良生
- 出版社/メーカー: 新評論
- 発売日: 2002/10/30
- メディア: 単行本
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最近読んでいる本、特に戦争請負会社の流れから購入。前から読んでみたかった本ではある。
ランツクネヒトとは十五世紀から十七世紀にかけて悪名をとどろかせた南ドイツの傭兵部隊である。
もっとも悪名といっても日本中世の悪党と同じ意味合いを持つ悪で、ぶっちゃっけた話、傾き者の集まりだと思ってよろしい。訳者の菊池良生氏も傭兵の二千年史 (講談社現代新書)で日本の婆娑羅との類似性を指摘しておられる。
ちなみに現代のランツクネヒト、PMFも人権蹂躙などでかなり悪名が高い。しかし中世の法王が傭兵行為を破門で脅したのにもかかわらず、結局は十字軍以降傭兵を重用したのと同様、国連や各種NGOも戦地ではPMFに頼らざるを得ないという現実がある。戦争請負会社にもそのような事例がいくつか載っている。