はてなとAIC

これは無理をしないでもくっつく話である。
AIC(http://www.asahi.com/column/aic/index.html)というのはasahi.comのコラム欄である。歴史は古い。来年で8年目になるらしい。
僕は熱心な読者で…というわけではなくて美濃口坦の「欧州どまんなか」以外は気が向いた時にしか読まないのだ。それでも8年間付き合ってきたのは確かである。
ところがこのAICは来年から大きく変わるのである。朝日新聞社が会員制のクラブ、アスパラクラブとやらを立ち上げて、AICはそっちに吸収されてしまうのである。会員制だから会員登録しないと読めない。しかも会員登録というやつはばっちり住所氏名を要求してくるのだ。
アスパラクラブに入ると、読めるAICのコラムが30本に増え、ほかにも「天声人語」のバックナンバーが3か月分読めるという特典があるのだが、どうだかねえ。
こうなった背景はわからんでもない。AICは今年、永井明氏と竹信悦夫氏という二人の執筆者を失うという不幸に見舞われた。それ以外にもなんとなくマンネリ化してきたところがあってテコ入れが必要だったのは確かだろう。
しかしそんなのは提供者側の事情にすぎないし、まして会員にならないと読めませんというのはそれ以上にあっち側の事情に過ぎない。一読者としては関係のないことだ。
コラムが30本に増えるというが、30本あろうが100本あろうがさっき書いたように気に入ったものしか読まないのだからあまり意味はない。これが引きになると思っているのなら大間違いだ。まあ餌のつもりで「はてなポイント付き住所確認はがき」なんて不幸の手紙を送ってくる人達よりはずっと誠実ではあろうが。
いや今回の件で一番重要なのは、勝手なフィクションかもしれないが誠実が失われたということだろう。こうなっては、はてなだろうがJugemだろうが同じだわね。
頭の中の予定稿には「奇しくもAICの執行猶予期間、つまり会員にならなくても読める期間ははてなと同じ12月末までである」と書いたのだが、はてなの方は1ヶ月延びた。しかし1ヶ月くらい延びたくらいで考え直す人がいるとは思えないのだが。
まあとにかく、はてなにしろAICにしろ、はて、どうしたものかな。

追記

AIC 読者コーナー(11/5)
http://www.asahi.com/column/aic/Fri/d_forum/20041105.html

さっそくいろいろな反応が。
それにしても海外在住者でかな漢字変換が使えないから登録出来んというのは盲点であるな。
はてなはアルファベットでもいいみたいだけど。