西武の謎

ASAHI.com 西武鉄道株問題特集
http://www.asahi.com/special/041020/

どうも分からないことだらけである。

10/18日の毎日新聞記事によると西武鉄道の虚偽申告は40年前からやっていたそうである。

グループ会社コクドの株式保有比率を有価証券報告書などに過少記載していた問題で、鉄道事業法に基づく国土交通省ヒアリングを受けた西武鉄道の関達夫総務部課長(広報担当)は18日会見し、過少記載が少なくとも40年前の1964年から行われていたことを明らかにした。また、引き続き東証への上場を維持する意欲を示した。

このことについて株主軽視とか企業統治の欠如とか所詮は個人商店なんて批判は他人に任せる。僕がわからないのはいままで40年間これで通してきたのになんで41年目の今になって株式保有比率を変更して人並みの企業になろうとしたのかということだ。このまま40年でも50年でも続ければいいじゃないか。これが疑問のその1。

にもかかわらず西武は保有株式を売却して保有比率を下げようとしたわけだが

西武鉄道株、売却先は60の会社・個人 大半が取引関係
http://www.asahi.com/special/041020/TKY200410230278.html

この企業というのが、電通三菱電機松下電器産業資生堂王子製紙住友金属日立製作所、キリン、サントリー、ワコールと大企業が並んでいる。西武鉄道株は10月13日の過少申告の事実公表後、購入時の半額に値下がりしており、購入した企業は億単位の損害を被っている。ボロ株を個人投資家にはめ込むのは日本の証券会社の十八番だが、西武は大企業相手にそれをやっちゃったわけだ。
いくらコクドや堤が傲慢だからといってこれは正気の沙汰ではない。堤義明は第一線から退いても院政を敷くという見方もあるが、こんなことをやった人間を許すほど日本の企業社会は甘くはないと思う。
以下推測だが西武は過少申告の事実を表沙汰にするつもりはなかったのだろう。そうとでも考えないとこれは説明がつかない。ところが何らかの理由で公表せざるを得なくなったのである。その理由とはなにか?これが疑問のその2である。

その1、その2を合わせると西武は長年に渡って続けてきた不法状態を放棄せざるを得なくなり、しかも非常に拙速なやりかたで解消せざるを得なくなったということになる。これはどうにもコクドというか堤義明らしくない、明らかに弱者、追い込まれたものの行動である。では何者が堤義明を追い込んだのか?これが最大の疑問である。

以前、堤義明が辞めたのはネオコンのせいだとふざけて書いたことがあったが、ネオコンはともかくこれは外資絡みだろうか?

追記
週刊東洋経済証券取引法改正の影響という記事あり。いまカミングアウトした方が有利だそうな。それにしても無様すぎ。単に間抜けなだけ?