スティーリング・ザ・ネットワーク―いかにしてネットワークは侵入されるか

スティーリング・ザ・ネットワーク―いかにしてネットワークは侵入されるか

白浜へ行くときに スティーリング・ザ・ネットワーク―いかにしてネットワークは侵入されるか を読みはじめたのですが、いやあ、おもしろい本です。

とあって気になった.
はっきり言えば犯罪実録,どっかの週刊誌に載ってる「黒い事件簿」のセキュリティ版みたいなもので,読み物としてはおもしろいが,役に立つかというと疑問.
2例くらいは外部から施設への物理的な侵入を許して,その侵入者があちこちで好き放題やるという話で,そんなもん侵入された時点でアウトだ.侵入者が華麗なテクニックを駆使して情報を盗むなんてのを詳細に記述されたところで意味はあるまい.
著者達が知識やテクをひけらかすために書いたとしか思えん.
と,まあ一人くらい否定的な感想を書いておいてもよろしかろう.

追記
「認証技術」(ISBN:4274065162)の方がお勧めです.http://d.hatena.ne.jp/moleskin/20040426#p2
追記
この本の最大の問題点はフィクションだということだと思う.フィクションだと侵入の試みの可否や,侵入された場合の被害の範囲,といった状況や進行がいくらでも好きなように,それこそ「最悪こうなります」みたいに設定できてしまう.この本を読んで「うちがやられたらこうなるのか」と心配するのは「ウォー・ゲーム」を見て「ハッカーがいたずらしたら世界が終わっちゃう,どうしよう」と心配するのと大して変わらない.しょせんはフィクションであって,現実に起きた出来事のケーススタディの代わりにはならない.

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