人生と投資のパズル

昨日書いた
NDO::Weblog:知人の日記を通じて人との出会いについて考える経由

ー新しいパソコンを買おうとしています。どっちの支払いを選択しますか?

A. 毎月分割で支払った後で受け取る
B. 受け取ってから月賦で払う

Bを選んだ人が84%。
これは経済理論的に正しく、割安なのである。

では次の場合はどうだろうか?

ハワイに1週間の旅行へ行きます。どっちの支払いを選びますか?

A. 毎月分割で支払った後でハワイに行く
B. ハワイから帰ってきた後で月賦で払う

Aを選んだ人が60%

おかしいよね。
さっきの質問と同じ答えになっていい筈なのに!
経済理論ではBが「正解」なのに!
何故洗濯機なら後払いでハワイ旅行なら前払いなんだ?

人は心理的に、旅行という「楽しみ」の後に、支払いという「苦しみ」を味わうのが嫌なのだ。

心理的バイアスにより、正しい行動が取れないのが人間なのだ。

のハワイ旅行ですが,どっかで読んだ話だと思ったのですがこの本ですね.
人生と投資のパズル (文春新書)
第6章189ページ.脚注によるとハワイ旅行の例自体は「最新行動ファイナンス」(ISBN:4894716526)が出典でさらに別の本に遡るようです.
この本は2002年度のノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンが代表する行動経済学あるいは行動ファイナンスという新しい経済理論を紹介する本で,類似の本としては「最強のファイナンス理論」(ISBN:4061496476)などがあります.
でハワイの件ですがこの本では「自己コントロール」の典型としてむしろ肯定的に評価されています.
何が言いたいかというと経済理論ではBが「正解」なのに!という経済理論はすでに古いのです.
つーことでOさんとOさんを無批判に称揚するNDOさんはすでに過去の遺物なのです.こっちには2002年のノーベル経済学賞が味方についています.抵抗は無意味だ.
というわけで有名なblogを二つほど血祭りに上げたところで本稿を終わります.


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