カルチェ・ラタン

ダルタニャンの生涯―史実の『三銃士』

三銃士(上)

三銃士(下)

宰相リシュリュー

どういう流れでこうなったかは明らかだろう(笑)三銃士は餓鬼のころに読んだきりなんだけど,いまこうやって大人向けというか正典版を読むといろいろ驚かされる.
はっきり言って三銃士はピカレスク・ロマンである.どうみてもダルタニャンは悪漢にしか読めないぞ.未読の人のために詳しくは書かないが「お子様向け正義の味方」には程遠い奴である.このあたりは時代背景(ダルタニャンではなくデュマの時代の)を踏まえないと論じられないんだろうけど.
あとアトスの人物像がかなり複雑なのには驚かされた.
ちなみに私のお気に入りはやはり大宰相閣下だ.

「黄昏のスペイン帝国―オリバーレスとリシュリュー」(ISBN:4120025950)も引っ張り出して読み返そうか.